彼と彼女

星のミズ ビー

週末は、けっこう元気だったのに、月曜日に成った途端に、急に大きな重い漬け物石に押さえ付けられているように、頭も心も体も重〜く感じて、彼女は、なかなか物事に集中出来ないでいた。 取り敢えず、頭をあまり使わなくても良い家事でもしようかとしてみる…

『 父の日 』のカード

『 父の日 』の数日前に、家の中で、ペーパー類を整理していたら、過去に買った幾つかのカードが出て来た。 カードの表紙は、全て、イラストも写真も犬が装飾されていて、 カードを開くと、全て、父親へのメッセージがプリントされていた。 『 いつも、あな…

限りなくホワイトなフォーム

洗濯機の中が、ちょっと黒ずんでいたので、ブリーチ以外は何も入れずに、高温レギュラーモードで洗うことにした。 そして、見ていたら、どんどん、ホワイト・フォームでいっぱいになり、彼女は、それを見つめないでいられなくなった。 「 ホワイト・フォーム…

長生きしてね!

彼は、いつに無く、無謀な運転をして、彼女を驚かせた。 「 急に、どうしたって言うの? 」 と、彼女が訊ねると、 無謀な運転を続けながら、 「 前の車が、イライラさせたんだよ。俺が車線を変えると、あいつも、そうして、わざと邪魔するかのようにして、、…

Ant-Man に成る時

彼が出かけてから、彼女はテレビの前の椅子に腰掛け、ブレックファースト バーを嚙り出した。 シュガーいっぱいの、そんな朝食を続けていたら、体に良くないのではないかと思いながら、ふと足下を見ると、小さな物体が食べ物のかけららしき物と一緒に動きな…

Gooood Dog !

朝遅くまでベッドの上で愚図ついていた彼女に、彼は出かける前のキスをしに来た。 玄関ドアで、お見送りが出来ないことに、少しだけ申し訳ないと思いながら、その感情をあたかも隠すかのようにして、彼女は、 「 歩いた?」 と、全く関係の無いことを彼に訊…

Mother's Day

日曜日は、レストランでブランチでも食べようかと彼と彼女が出かけても、 『 今日はMother's Day ですから、Mother's Day のスペシャル ブランチの予約でいっぱいなので、2時間待ちになりますね。』 そう言われて、 「 、、、、何処か、そう言うの、やって…

線の上の点

ハイスクール、カレッジ、そして、プロの如何なるゲームであっても、勝ち、負けの結果がゲームの全てだと彼は言う。 結果は、もちろん大切なことには違いないが、どのようにして勝ったのか、負けたのかのプロセスを観たいからゲームを観るのだと彼女は言う。…

ウン○の始末

ティーンの男の子が、小型犬と歩いていて、その犬が、家の真ん前の芝生の上で、お尻を丸ませ出した所に、彼女は出くわした。 その男の子が、彼女を見て焦り出したので、ポケットから犬のウン◯を取るための袋でも取り出すのかと思ったら、 男の子は、最初から…

しなくなったこと

ミズ ビーが形として見えなくなってから、 しなくなったこと、 それは、何だろう? 彼女が考えて、すぐ目に入ったのは、ベッドだった。 そう言えば、、、、 昼寝、、、、、 しなくなった、、、、 ミズ ビーの昼寝につられて、すぐ横で彼女も昼寝したものだっ…

利他

彼が言った。 「 ミズ ビーは、どんな時でも、どんな状態になっても、俺達を守ろうとした。歩けなくなっても、目が見えなくなっても、声が出せなくなっても、食べることが出来なくなっても、、、、仕草でさ、、、、最後の最後まで、俺達のことを心配していた…

改名

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ココナッツ シュリンプ

彼が、久し振りに、冷凍食品のココナッツ シュリンプを買って来た。 彼女は、長い間、ご無沙汰していた知人に会ったような、そんな不思議な気持ちになりながら、そのボックスを両手でシッカリ掴んで、見つめた。 そして、 オーブンで温めてから皿に移して、…

チーズバーガー

彼女は言った。 「 ねぇ〜、何か作ってくれない? 」 彼は、ビックリした顔で、彼女を見つめた。 「 今日の夕食よー! 作る気にも冷凍食品を温める気にも成らない。何か作ってー!」 ぶっきらぼうに、彼女は言った。 彼は、ニヤーッと口を開けて彼女を見つめ…

最低男

カフェのガラス ウィンドウの前方には公園がある。 その中で週末にはファーマーズ マーケットが開かれていて、特に天気の良い日は多くの人でいっぱいになって公園を埋め尽くしてしまうのだが、彼と彼女がその近くを歩いて通り過ぎた時には、平日の早い朝だっ…

弱者

彼と彼女は久しぶりに早起きしたので、タウンにあるカフェまで歩くことにした。 ミズ ビーがいた時は、毎朝、早めに起きて、ミズ ビーの最後の1年位前までは外に出て歩いたものだった。 彼女は眠くてたまらなかったり、寒さにふるえても、ミズ ビーの喜びに…

バレンタインズ ハグ

2月14日は、バレンタインズ デーですね。 ワクワクしている方達がいる中で、そんなの、どうでもいいと思っている方もいることでしょう。 数日前に、ニュースで、とっても微笑ましいハグをしている方達が映っていて、ウットリしてしまいました。 バレンタイン…

こころの傷

ミズ ビーが7歳か8歳位のシニア犬と言われるようになってからは、ミズ ビーを独りでペットホテルに残して、彼と彼女が迎えに来るまで待っていてもらうようなことはしなくなった。 その1つの大きな理由に、犬が、その位の年齢になると、飼い主との間に強い…

アイロン

彼女はベッドの上から、彼がアイロンを掛けているのを見ていた。 アイロン台を置いて、シャツをその上に置き、アイロンをその上から当てて静かに滑らせ、それに集中している彼は、いつもより穏やかで、顔に笑みさえ浮かべていた。 彼は、彼女に、アイロン掛…

親の無知、子供の疑問

彼女が幼い時は、大型犬や雑種犬は外で飼うものと思っている人達が周りに多くいた。 そして、その人達の多くが犬を外で飼う目的は、空き巣や泥棒撃退のための犬で番犬と呼んでいた。 そのためもあって、犬達は散歩などもしてもらえず、同じ場所に鎖などで繋…

子供

彼女は、子供を産んだことが無い。 彼も子供を持ったことが無い。 正直、彼女には、そのことについて彼がどう思っているかはわからない。 『 ねぇ、自分の子供がいないことを、実際のところ、どう思っているの?』 彼女は彼に、そう訊いたことがあった。 彼…

彼の4本足のゲスト

aoifox.hatenadiary.com 彼女は、4本足のゲストのマグネットを見つけたことを彼にメールした。 彼から、 『 インテレスティング 』 ただ一言、そうメールが返って来た。 彼女は、そのマグネットを彼の机の上に置いた。 そして、ミズ ビーと彼と一緒に滞在し…

4本足のゲスト

見えなくても、いるような、そんな気がする時がある。 彼女は、ミズ ビーが彼女が座っていたリクライニングチェアのすぐそばの床に座って彼女を見ているような気がしたが、実際に、それが見えたわけでは無かったので、 気のせいか、 自分のミズ ビーに会いた…

「 行って来るよ。」 彼の声で彼女は目が覚めると、彼はコートを着て彼女の顔の方に前屈みになって立っていた。 あ〜っ、そうか〜っ、今日は彼の仕事始めだった。。。。 そう思いながら、仕事を持たない自分に少し罪を感じながら、彼女は、 「 雨、降ってい…

狙われる時

彼と彼女は、食料品を買うために、マーケットに行った。 思ったより混んでいて、彼女が驚いていると、 「 もうすぐで休みも終わりだ。この間に家を空けていて、帰って来たら食べる物が無くて、仕事が始まる前に買い溜めようと、みんな、思うものなんだ。」 …

それぞれのクリスマス

ミズ ビーのいない2度目のクリスマスが近づいている。 いないものはいないのだから。。。。 そうわかっていても、いない存在のことを思って涙する人達は、世界中に、どの位いるのだろう? そう思うと、自然に、涙が止まる。 楽しいはずのクリスマス、 しかし…

HOPE

彼女が買い物に出かけて、他人から嫌な思いをさせられたことを言うと、 「 この季節は、ネガティヴな人間達が増えるから、気を付けた方が良いぞ! 」 彼は、そう言った。 「 そうかもね〜。ホリデーシーズンは、幸せな人達と不幸な人達のギャップが大きくな…

子供達は観ている。

ミズ ビーが元気にしていた頃、ペットショップに定期的に来る獣医から予防接種をミズ ビーに受けさせていた。 一般の獣医のオフィスに行くと、ペットの健康に何も問題が無くて予防接種だけが必要な場合であっても、オフィス訪問として60ドルから80ドル位は当…

コクーン

彼が、 「 寒いなぁ〜 。急に、寒くなって来たように思わないか?」 と言いながら、ベッドの上でコクーンのように毛布で全身をカバーしている姿を見て、彼女は、 彼から『寒い』などと聞くことは滅多に無かったのではないかと思った。 ミズ ビーがいた頃は、…

人間と人間、人間とぺット

ミズ ビーがいなくなってから、彼女は、月に1度位の割合で、彼と別れようかなぁと思うことがある。 そんな時は、一緒にいることも、顔を会わせることも、彼のいる空気を吸うことさえも嫌になる。 ただ無性に、彼のすることやしたことに腹が立ち、あれもこれ…