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ペットの安楽死

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 ミズ ビーが寝たきりになってから、彼と彼女は獣医から、 
 
 
「 もう長くは生きられないでしょう。この状態で死ぬまで待つか、安楽死させるかでしょう。」
 
 
そう言われた。
 
 
彼女は、
 
 
「長くはないって、あなたは、この犬が、あとどのくらい生きられると思っているのですか?」
 
 
と聴いた。
 
 
獣医は、すぐに、
 
 
「 5ヶ月。最高5ヶ月。」
 
 
そう言って、彼女を鋭い眼差しで見た。
 
 
彼女は即座に、獣医と彼女の間の診察台の上に横になって寝かせられているミズ ビーに目を落とし、
 
 
なぜ、このような残酷な質問をミズ ビーの前でしてしまったのだろう
 
 
そう思って自分が嫌になった。
 
 
聞いたところで、ミズ ビーの状態が変わるわけでもなかった。
 
 
「安楽死とおっしゃいましたが、彼女(ミズ ビー)は、苦痛を感じているのでしょうか?」
 
 
彼女は、ミズ ビーが痛みで苦しんでいるのならば、安楽死を考えなければならないと思っていたので、そう聴いた。
 
 
獣医は、顔を横に振っても目だけは彼女の目を見ながら、
 
 
「 痛みは、無いと思います。しかしながら、もう歩けない、自分一人で食べることもトイレも出来ない、そして、あなた達も、かなりの睡眠不足なこの状態でいて、ミズ ビーもあなた達も生きていると言えますか? 」
 
 
そう言った。
 
 
クオリティー オブ ライフ、犬と飼い主にとっての人生の質を考える時なのだと獣医が言っているのは良くわかっていた。
 
 
しかしながら、カルチャーの違いもあってか、彼女は、
 
 
そうですね、あなたのおっしゃる通りですね、
 
 
とは言えなかった。
 
 
獣医は、もう何も言うことは無いと言う感じで、
 
 
「 どうするのが、あなた達にとってベストなのか、よく考えて見て下さい。アシスタントに安楽死についての行程などを説明させますから、もうちょっと、この部屋にいて下さい。」
 
 
そう言って部屋を出て行った。
 
 
アシスタントは、部屋の外で獣医と短く言葉を交わした後、すぐに部屋に入って来て、
 
 
そこにも、ペットを安楽死させる部屋があり、安楽死させた後、いつ、どこに連れて行かれて焼かれて骨になって、どこかの山に散骨されるか飼い主のもとに帰って来るかなどの選択があることなどを、彼と彼女の顔色を見るようにして、ゆっくりと話した。
 
 
そして、その日は、ちょうど、その部屋が空いていて、彼と彼女が希望するならば、その部屋を見せることも、安楽死させる準備も出来ると言った。
 
 
彼女は、予想していなかった話の展開に驚いた。
 
 
その日は、ミズ ビーが、夜から朝にかけて、もっと穏やかに眠れるような薬がないかを相談するためと神経痛の薬を補充してもらうために行ったのだった。
 
 
彼は、
 
 

「 今日は、いろいろと話をしたから、これで充分だと言う感じがする。安楽死の部屋を見るのは、今日じゃなくてもいいと思うし。。。。」

 
 
と言ったが、彼女は、
 
 
「 部屋を見せて下さい。見たいんです。」
 
 
と彼に反発するようにして言った。
 
 
彼は、驚いた顔をして、
 
 
「 今日じゃなくてもいいじゃないか?」
 
 
そう言ったので、彼女は、彼の目を見つめながら、
 
 
「 見れる時に見ておきたいの。そして、ミズ ビーにとって何がベストなのか考えたいの。ねぇ、見せてもらいましょうよ。」
 
 

そんな感じで、彼と彼女は、近くにいるミズ ビーの存在を無視して、しばらく口論した。

 
 
彼が彼女を落ち着かせるために、彼女の意見を通させ、彼女が、やっとミズ ビーを見ると、ミズ ビーは彼と彼女に背中を見せる位置で、激しく震えていた。
 
 
「 ごめんね。心配しないで。部屋を見せてもらうだけだから。」
 
 
彼女が、ミズ ビーのそばまで行って、ミズ ビーの頭を撫ぜながら、そう言うと、ミズ ビーの震えはすぐにおさまって、頭を彼女の手に押し付けた。
 
 
ミズ ビーはわかっている。
 
 
私達が、ミズ  ビーの死について話しているのを。
 
 
そして、死ぬのを怖れている。
 
 
彼女はそう感じて、安楽死の選択はミズ ビーの選択ではないように思った。