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No Bad Dog! 悪い犬なんかいない。

 

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ミズ ビーが、縁あって彼女と一緒に暮らすようになったほぼ16年前から、ミズ ビーが亡くなるまで、度々、彼女には、考えては否定を繰り返す疑問があった。
 
 
 
この犬は、私にとって、
 
 
エンジェルなのだろうか?
 
 
それとも、
 
 
悪魔なのだろうか?
 
 
 
ミズ ビーと彼女の出会いは、まさに突然の出来事だった。
 
 
アメリカの生活に行き詰まり、故郷を懐かしく思う気持ちは日毎に増していた。
 
 

そんな時に出会ったミズ ビーとの出会いは、彼女の生活をスッカリ変えてしまうだけで無く、彼女のまわりにも、ひとこと言わせて人間を増えさせた。

 
 
彼女と、その頃、一番親しかった学友は、
 
 
 
「  君がミズ ビーに夢中なのはわかるけど、最近の君は君の夢を忘れかけていないか?  ミズ ビーは犬だ、君の子供じゃない。」
 
 
 
アパートの隣人達は、
 
 
 
「  前に、日本人の若い女の子がここに住んでいた時に、子犬を飼いだして、その犬が、どんどん大きくなって、ろくでもない若い男の住人をかじっちゃって、大変だったんだよ。」
 
 
 
どんな風に大変だったかは、誰もハッキリとは言わなかった。
 
 
訴えられたらしい、脅されたらしいとのことだったが、その後のその日本人女性とその犬の事は誰も知らなかった。
 
 

ドッグパークに行くと、メキシコ人の男性に、

 
 
 
「  あんたは、この犬をこの犬が死ぬまで、面倒をみる自信があるかい? 」
 
 
 
と訊かれ、
 
 
 
「  俺は、けっこう長い間、ここに来ていて、数多くのいろいろな飼い主と犬達を見て来た。そして、飼い主と犬の多くの不幸な話も知っている。その中でも、一番悪い例は、独身男で、犬を飼っても世話をしない、遊びに行ったり飲みに行って犬のことを忘れちゃう、そんなヤツだ。その次は、独身女で、彼氏がいない時は面倒みても、彼氏が出来ると犬を放ったらかしにしちゃうんだ。だから、あんたも、そんな風になっちゃうんじゃないかって心配しているのさ。」
 
 
 

彼女は、自分は、そんな風にはならないと言って約束したが、その男性は、信じようとしなかった。

 
 

そうした友人や隣人やドッグパークで会った人達の忠告に耳をかたむけ、忘れてはいけないと、彼女は思った。

 
 
ミズ ビーと彼女の幸せを呪う者達もいた。
 
 
彼女がミズ ビーと歩いていると、知らない男達に、
 
 
 
「  この犬は、悪魔だ。」
 
 
「  良く憶えておけ。こいつは、キラーだ。あんたをも、いつかは殺す。」
 
 
「  早く捨てた方がいいぞ。そうしなければ、あんたの人生は、滅茶苦茶になる。」
 
 
 
そう言われ、気味悪く笑われたり、睨まれたりした。
 
 
初めて言われた時は、シヨックで震えた彼女だった。
 
 
あんなひどいことを言った男達は、何が目的だったのだろうか?
 
 
と、彼女は、その後も考えることがあった。
 
 
そして、ミズ ビーが亡くなった後で過去を振り返り、あの男達の言ったことは全く根拠の無いデッチ上げだったと思えるだろうと信じて来た。
 
 
ミズ ビーが亡くなった今、彼女は、ミズ ビーのことを、そんな悪い男達から彼女を守るエンジェルだったと確信し、
 
 
この世の中には、悪い犬なんていない!
 
 
悪い人間達は多くいるけれど。
 
 
そう自信を持って断言できる。