Love Is Sweet と書かれていても。



f:id:AoiFox:20150623155410j:plain

彼に Love Is Sweet のベアーを見せて、
 
「 これね、ミズ ビーの毛がついて出て来たの。」
 
そう言うと、彼はクスッと笑って、
 
「 それで、毛は、どうしたんだ? ミズ ビーの毛が付いた物なんて、最近は全然、見なくなったなぁ。」
 
と言って彼女から目をそらして横向きになった。

 

「 毛をね、コーヒーテーブルの上に置いたんだけど、このベアーを手にとって見ていたら、飛んじゃったみたい。と言うより、空気の中に消えちゃったみたいな感じがするの。」
 
そう言うと、彼は少しガッカリするようにして、
 
「 それで、そのべアー、捨てるのか?」
 
と、言った。
 
「 捨てようかなって思ったけど、思い出す事もあったし、 love is sweet って書いてあるじゃない? 私を心配するミズ ビーの言葉なのかなって思ったりして、、、、。」
 
彼女が、そう言うと、彼は、何も言わず、軽く微笑んで、
 
「 ミズ ビーの毛、どこかに隠れていないかなぁ、、、、。」
 
と言いながら下を向きながら歩き出した。
 
ベアーの置物は彼にとっては言葉が書かれていても、単に物でしかないようだった。