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エンジェル ライト

 
最近、彼は、家で残業する事が減った事もあってか、早めに寝るようになった。
 
彼女も、彼につられて、一緒にベッドに向かうが、、、、
 

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部屋を暗くしてから、目が冴えて来て、彼のように、すぐには、寝付けないで、起き出して、暗闇の中を、ただひたすらに、記憶と感覚に頼りながら歩いたりする。
 
そして、
 
ゴンッ!
 
「 あっ、いた〜!」
 
そんな感じで、何かにぶつかっては痛い目にあっている。
 
「 ねぇ、エンジェル ライト、どこ? どこに置いたか、憶えている?」
 
彼に、コードレスで、軽くて持ち運びに良い、彼女がエンジェル ライトと呼ぶライトを探しているのだと言うと、彼は、最近、使っていないので、憶えていないと言った。
 

明るくなってから、2人で、部屋を見回すと、

 
「 ここだよー! 見つけてー!」
 
とでも言っているかのように、上部の丸いライトの部分だけ見せて、エンジェル ライトは、雑貨達に囲まれていた。
 
「 このライト、最近、使っていないけど、けっこう便利なんだよね。ねぇ、もっと買おうよ。家中の所々に置こうよ。」
 
彼女は、彼に、そう言った。
 
 

以前に買った店の同じ売り場に行ってみたが、細かく2人で探しても、エンジェル ライトは、1つも無かった。

 
ガッカリしている彼女に、彼は、
 
「 ソフト クリームでも食べるか?」
 
そう言って、彼女の肩に手をかけて、一緒に並んで歩き出した。
 

店の売店で、2つ、ソフトクリームを買って、置かれたテーブルの上で向かい合いながら食べ出すと、彼は、

 
「 あのライト、ミズ ビーのために買った物だったよな。ミズ ビーは、俺たちのエンジェルだった。エンジェルは、1人だけでいい、そう言う事だと思うんだ。」
 
そう言って、ウェハースの部分を
 
ガリッ、ガリッ!
 
と音をたてながら食べだした。
 
彼女も、
 
ガリッ、ガリッ!
 
と、彼に追いつくようにして音をたてながら、彼を見つめた。