笑う犬

 



彼が帰宅してから、
 
「 今日は、何をしたんだ? どんな日だった?」
 
と、彼女に訊いた。
 
彼女は、取り立てて、何かしたと言えるような事は何もしなかったので、レージーな日とでも言いたかったが、一生懸命、働いて帰って来ている彼に、そう言うのは申し訳ないと思い、
 
「 スローな日、リラックス出来た日って感じかな、、、、。」
 
と言って、ちょっと照れ笑いした。
 
彼は、それに対して何の反応もなく、目をテレビに向けたまま、プリッツェル チップスの袋を抱えた手を彼女の胸の前に差し出して、
 
「 食べるか?」
 
と訊いた。
 
彼女は、その日の事を、もう話さなくても良くなったんだと思って安心した。
 
その後、彼は、
 
「 夕食は、どうする? ピザでもオーダーするか?」
 

そう言って、彼女も、あっさり、オーケー サインを見せて、夕食はピザと成った。

 
ピザのスライスを頬張りながら、彼女は、
 
「 なんだか、気が沈むのよ、今日は、、、、それも、あなたが帰って来てから。」
 
そう言った後、彼に悪いなぁと思いながら笑った。
 
彼は、彼女の笑いを打ち消すぐらいの大きな声で笑い出した。
 
ミズ ビーも笑っているかもしれない、、、、
いつも、私達2人が一緒に笑うのを見て、ミズ ビーも笑っているようだったから。
 
彼女は、そう思った。