HOPE


彼女が買い物に出かけて、他人から嫌な思いをさせられたことを言うと、

 
「 この季節は、ネガティヴな人間達が増えるから、気を付けた方が良いぞ! 」
 
彼は、そう言った。
 
 
「 そうかもね〜。ホリデーシーズンは、幸せな人達と不幸な人達のギャップが大きくなるみたいな気がする。物欲主義が強い国にとっては、他人と比べて焦ったり、嫉妬したり、他人のせいにして、卑屈に思う人達の怒りが集結する時期とも言えるかもしれない。」
 
彼女は、そう言いながら、身震いした。
 
今日のテレビのニュースでも、寄付される食べ物が入った袋をもらうのに、生活に困窮した人達の長い行列が出来ていた。
 
冷え込む中、午前4時から待っていたとかで、ほとんどが若くない人達だった。
 
ホテルに住んでいて、オーブンが無い人達が多いことから、レンジを使って料理出来る食べ物が袋の中に入っているとのことだった。
 
その袋をもらって笑顔を見せる人達には生きる強さが感じられた。
 
貰って感謝の気持ちを話す白髪頭のおじちゃんには、少年の笑顔があった。
 

比べるつもりは無い。

 
しかしながら、
 
生きることの大切さや感謝の気持ちを忘れていた自分に、
 
彼女は、ちょっとだけ、恥ずかしくなった。