ココナッツ シュリンプ

 

彼が、久し振りに、冷凍食品のココナッツ シュリンプを買って来た。

 
 
 
彼女は、長い間、ご無沙汰していた知人に会ったような、そんな不思議な気持ちになりながら、そのボックスを両手でシッカリ掴んで、見つめた。
 
 
 
そして、
 
 
 
オーブンで温めてから皿に移して、テーブルの彼と彼女の中間になる辺りに置いた。
 
 
 
「 これ、ミズ ビーの大好物だったよねー?!」
 
 
 
そう言うと、
 
 
 
彼は、ちょっと考えるようにしてから、
 
 
 
「 俺は、ミズ ビーに、それを与えたことはないよ。」
 
 
 
と、首を傾げた。
 
 
 
 
「 オーブンに入れて、ココナッツとシュリンプの香りがして来たら、ミズ ビーはオーブンの近くに真剣な顔をして座って、黙ってオーブンを見つめていた。危ないよと注意しても、ここを離れたくないって顔してね。、、、、熱々のココナッツ シュリンプをお皿に移している時は、ミズ ビー、飛び跳ねていた。充分、冷めているのを確認してから、シュリンプが犬にとって良い食べ物なのか疑問に思えたので、カリカリになった尻尾の部分だけ、いくつかあげたら、ガリッガリッと美味しそうに食べていた。シュリンプもあげるべきだったかもしれない、、、、」
 
 
 
 
彼女は、そう言って、残念そうにうつむきながら、どんどん消えて行く皿の上のココナッツ シュリンプを眺めた。